今回の世界的な株価の暴落の原因は中国経済の減速と、
原油価格の下落と言われています。

中国経済の減速で原油需要が低迷するという見方などから、
原油の先物に売り注文が広がり、一時$30割れ水準まで下落しました。

原油価格の下落に歯止めがかからない要因はいくつかあります。

OPECは、原油価格の下落が続いていた去年12月の総会で減産を見送りました。
OPECは、加盟国が生産調整することで、原油価格をコントロールしてきましたが、
アメリカがシェールオイルの生産を拡大し、ロシアも減産に踏み切る姿勢を見せないなか、
OPECの盟主のサウジアラビアは、減産して価格を維持するのではなく、
生産を続け、シェアを維持することでシェールオイルに打撃を与える姿勢に転換しました。

そして1月4日、サウジアラビアが同じOPEC加盟国のイランと国交を断絶するいう、
世界に衝撃を与えるニュースが伝わりましたが、
通常ならば「中東情勢緊迫=原油価格上昇」とみられ、
原油価格上昇、いや、それ以上に高騰の可能性さえある材料なのですが、
今回は「外交関係を断絶したことで、減産に向けた協議が一層難しくなった」
という見方が出ていて、供給過剰への懸念はさらに強まっています。

国交断絶もイランが核協議合意で原油輸出を再開しようとしている中での、
OPEC加盟国同士で熾烈なシェア争いが原因しているのかもしれません。

また、アメリカが1975年から40年間にわたって規制してきた、
原油輸出の解禁を決定したことも、供給過剰の懸念材料となっています。
当時、OPECの禁輸措置に対抗して導入したアメリカの禁輸措置は
石油ショックをもたらしましたが、
輸出解禁とともに、アメリカから大量の原油が海外に流出することになるからです。

このように、原油がダブつく要因はあれど、
原油や石油製品の価格が上がりそうな要素は見当たらないのが現状です。

OPEC=石油輸出国機構

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